2015年4月27日月曜日

Wharton で学んだこと:授業編①

今学期の2nd Quarterより"Influence"という授業を取っている。
事業で成功したり、社内で昇進するための要素として、人は"performance" (業績/実力)を重視しがちだが、実はそれ以外の要素で他人や組織へ影響力を行使することが出来る、そのためのinfluence skillsを身に着けましょう!、という趣旨の授業。

授業が始まる前は、ソフトスキル系の授業にありがちな、なんだかボワっとしていて本当に役に立つのか不明な授業になりそうだなと思っていたが、実際は社会に再び出た際にかなり役立ちそうな内容だ。

例えば「相手を思いやること」や「人脈」や「空気を読む力」等、社会で活躍するために重要だと何となく感じていたハードスキル以外の要素について、最新の研究成果や実在する実力者たちの成功・失敗事例のディスカッション通じ、理論的によりその重要性を認識することが出来るようになったし、そういったことをより積極的に仕事にも生かしていこうという意識も芽生えてきた。

 また、過去に一緒に仕事をした経験のある人への調査を通じ、自分にどんなInfluence skillsが備わっているか、若しくはどのinfluence skillsはうまく使えていないかも発見することが出来、より深い自分理解にも役立った。

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さてそんなinfluenceだが、今日は今までの授業とは一風異なり、influence skillsを駆使し、いわゆる「成功者」になった後に気を付けるべき罠について学んだ。

その罠とは傲慢さである。人は権力や地位や金を得ると、自分は特別だという感覚を持ち始めるそうだ。確かに昔自分がいた投資銀行業界では、尊大な態度をとる高給取りのバンカーたちがたくさんいたことを思い出す。

またオレ自身は、どんなことがあっても「普通の感覚を持ち続けたい」とこれまでずっと思ってきたのだが、それでも新卒3-4年目くらいで大学教授の2倍くらいの給料を得てしまった時に、自分が強くなったかのような錯覚に陥った記憶がある。そんな訳なので、「まさか自分が」とは思わず、"成功"する前から"成功"のリスクを心得、それを予防することは重要だと思う。

授業では、予防するための方法として、いくつかの例が紹介されていた。
・シンプルな生活を心がけること
・ミスを認め、自分のしたミスを書き留めておくこと
・他人の意見に耳を傾けること
・自分の地位を気にしない人が集まるコミュニティに属すること
・自分のジョークで笑ってくれる人が増えていないか気にかけること(偉くなると面白くなくても周りが気を遣って笑ってくれるから 笑)... などだ。

Whartonでの特別な二年間を通じて、卒業生や同級生の成功例を見聞きし、授業等でもスキル・知識を身に着ける過程で、「自分もBigな人間になれるかもしれない」、と、ポジティブな"can-do精神"を身に着けることができると思う。その精神を持ってすれば、これまでできなかったようなことでも、できるようになるのかもしれない。ただその精神が行き過ぎ、傲慢さが現れ、友人や家族が離れてしまったり、社会のルールに反することをしてしまっては全くの本末転倒である。

Wharton卒業後は、Influenceの授業に代表される、Whartonで学んださまざまな知恵・知識・スキルを活かして社会で活躍したいと思うが、一方で、謙虚さを常に持ち続け、個人の成功欲のようなちっぽけなものではなく、より大きな社会的な使命感を持って仕事をしようと思う。

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